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企業と人権
最終更新日:2022年4月12日
「人権」とは
「人権」と聞くと、何か堅苦しいもの、難しいものと感じる人が多いかもしれません。しかし、人権は私たち一人ひとりにとってかけがえのないものであり、誰もが生まれながらにもっている、「人が人として幸せに生きていくための誰からも侵されることのない基本的な権利」なのです。
私たちは「自分の能力を活かして働きたい」、「好きな人と結婚したい」など、幸せに暮らすためのさまざまな願いをもっており、そして、その願いがかなうよう日々努力しています。しかし、私たちのまわりには、依然として部落差別(同和問題)をはじめ、女性、高齢者、障がいのある人などに関わるさまざまな人権問題が存在しています。
私たち一人ひとりは、この世界の中でかけがえのない存在です。誰もがその人らしく、個性や能力を生かして自立することができる社会を実現することが求められています。人間としての尊厳を認識し、互いの人権が尊重される豊かな社会を作り上げていく必要があります。
企業と人権
私たちは社会を構成する一員として、家庭や地域、職場などあらゆる場面で人と交わり、その中で、それぞれがかけがえのない存在として尊重され、そして互いに尊重しあい、生きがいを持って豊かに暮らしていきたいと願っています。
このような人権の考えは、私たちが働く企業や職場の中でも活かされるものでなければなりません。企業は本来、営利を目的とする組織です。しかし、最近では、企業も社会を構成する一員であるとする「企業市民」という考え方から、企業の社会的責任や社会貢献がとても重要視されています。企業活動のあらゆる場面で、人権に配慮していくことは、環境問題と並んで「企業の社会的責任」の最も基本となるものなのです。
「人権の世紀」といわれる21世紀を迎えた私たちに求められているのは、すべての人が共に生きる「共生社会」を実現することです。企業もまた、日本社会、国際社会において活動する「企業市民」です。社会を構成する「市民」の一人として「共生」を目指して努力することが求められています。